パデルは日本の中ではマイナー競技の1つに挙げられることが多いですが、スペインではサッカーよりも人気のスポーツとなっており、国内競技人口は第1位になっているそうです。そのため、パデルはヨーロッパを中心に人気がありますが、どのようなスポーツなのでしょうか。
そこで今回は、パデルとは何か、ラケットの選び方、テニスやスカッシュとの違いについて解説します。
パデルとは?歴史を振り返る
パデルとは1970年代に誕生したテニスとスカッシュの要素を併せ持つスポーツとされています。パデルを考えたのは、スペイン人のAlfonso de Hohenloheだと言われており、保養地で知られているコスタ・デル・ソルなどで盛んに行なわれていたそうです。
では、パデルとはどのように広まっていったのか詳しくみていきましょう。
大都市で広まる
今やスペインの国民的スポーツとなっているパデルですが、最初はマドリードやバルセロナといった国内の大都市を中心に広まっていったそうです。大都市のスポーツクラブで行なわれるようになると、他の地域にも広がっていくようになり、各地に専用コートが建設され、トーナメントが行なわれるようになっていきました。
そして、2010年時点で国内の競技人口は200万人を記録し、2013年では300万人を超えます。
海外へ普及
1990年代の終わりにヨーロッパ各国に広まっていったパデルですが、南米にも普及したのはあるアルゼンチンの富豪が関係していると言われています。
1975年頃にアルゼンチンの富豪であるJulio Menditenguiがパデルの考案者であるAlfonso De Hohenloheの元に足繁く通っていた際に国内にも普及させることを決意したそうです。その結果、アルゼンチンではパデルが人気スポーツとなり、国内で2番目に人気のスポーツとなり、そこから南米に広まっていきました。
日本に初の専用コートが
スペインやアルゼンチンといった国には専用コートが多く建設されていましたが、日本で初めてできたのは2013年頃でした。パデル専用コートが建設されたのも、日本国内に普及させようという想いがあったからだそうで、埼玉県所沢市の所沢フットサルパークが初だとされています。
そして、普及活動はその後も続き、2014年には関西初のパデルコートが大阪府大阪市に誕生しました。
パデルのラケットの選び方を紹介!
パデルのラケットは最大で縦455mm、横260mm、厚さ38mmとなっており、中心部には9mm~13mmの無数の穴が空いているのが特徴です。また、表面の大きさが300mm×260mm以内であることや、平面でなければいけないとされていますが、ルールの範囲内で凹凸があるものもあるとされています。ちなみに、パデルのラケットには円形、ダイヤモンド型、ティアドロップ型といった種類がありますが、どのように選んだらいいのでしょうか。
それでは、パデルラケットの種類について特徴を詳しくみていきましょう。
円形は初心者&ディフェンス向き
初心者とディフェンス向きのパデルラケットだとされているのは、円形です。円形のパデルラケットは軽量で操作性に優れているため、安定したショットが打ちやすく、コントロール性を重視していています。
そのため、まだ扱いに慣れていない人やコントロール重視しているディフェンス型の選手などに人気があるパデルラケットです。
ティアドロップ型は中級者
ティアドロップ型のパデルラケットは、初心者からステップアップする際に選ばれることが多いとされており、中級者向けとなっています。
ティアドロップ型のパデルラケットはパワーとコントロール性の両立が図れており、威力を落とすことなく、スウィートスポットでボールを捉えることが可能です。そのため、汎用性が高く、重量もさほどないので多くの人が扱いやすいとされています。
ダイヤモンド型は上級者用
スウィートスポットが高めに設定され、パワフルなショットを打つことができるのが、ダイヤモンド型のパデルラケットです。ダイヤモンド型は他のラケットに比べても重量があり、サイズが小さいという特徴があるので扱いが難しいので上級者用とされています。
ただ、デメリットがある分だけメリットも大きいので、より高いレベルでプレーをしたいと考えている人はダイヤモンド型を選んでみましょう。
パデルとテニスやスカッシュとの違いも!
スカッシュとは四方が壁に囲まれたコートで打ち合うスポーツで、その要素はパデルにも組み込まれています。パデルはテニスの要素もあるとされていますが、どのような違いがあるのでしょうか。
それでは、パデルのルールと共にテニスやスカッシュの違いを詳しくみていきましょう。
ダブルスが基本
テニスやスカッシュでは1対1で試合が行なわれるのが一般的ですが、パデルでは2対2のダブルスが基本となっています。
ただ、パデルはテニスとスカッシュが組み合わさったような競技なので、動き方などは似ていることが多いです。そのため、テニスやスカッシュ経験者であれば、比較的短時間で慣れるのではないでしょうか。
スコア
パデルのスコアはテニスと似ており、1ゲーム4ポイントで4ゲームもしくは6ゲーム獲得することができれば、1セット取ることが可能です。そして、3セットマッチの場合は、相手よりも先に2セット獲得することができれば勝利となります。
ちなみに、パデルのポイントのカウントはテニスと同じで、0がラブ、1ポイント目が15(フィフティーン)、2ポイント目が30(サーティー)、3ポイント目が40(フォーティー)、4ポイント目がG(ゲーム)です。
また、デュースになった場合は先に2ポイント先取した方が勝利となります。
金網&壁はOK
テニスはライン外に落ちたボールやネット、壁に当たった場合は相手のポイントになります。しかし、パデルではスカッシュと同じように、壁や金網を利用することが認められている競技です。
パデルではノーバウンドもしくは1バウンド以内に返球しなければならなく、金網などを利用して打ち返すことが認められています。そのため、パデルはパワーよりもコントロールや戦略性が重要です。
サーブはアンダーのみ
パデルのサーブはアンダーハンドのみが有効になっており、この辺りがテニスと違う所ではないでしょうか。パデルもテニスと同じように2回まで打つことができ、相手コートでワンバウンドさせることが求められています。
ただ、パデルのサーブではサービスボックス内に入れることができても、フェンスに当たった場合はフォルトになってしまうので注意しましょう。
まとめ
今回はパデルとは何か、ラケットの選び方、テニスやスカッシュとの違いについて解説しました。
パデルとはテニスとスカッシュが合わさったスポーツで、それぞれのルールが混ざり合っているのが特徴です。また、ラケットにはそれぞれ特徴があるので、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
パデルは他競技のスーパースターもプレーしていたそうなので、気になる人はチャレンジしてみましょう。