ラケットボールはアメリカ発祥のスポーツで、性別、年齢問わず楽しむことができるインドアスポーツとして高い人気を誇っています。楽しくダイエットができるスポーツであるラケットボールですが、どのような特徴があるのでしょうか。
そこで今回は、ラケットボールについて、テニスとの違い、ルーツ、また日本代表選手を紹介します。
ラケットボールとは?ルールや魅力を紹介
ラケットボールは4面の壁と天井、床に囲まれた空間で行なわれるスポーツで、1949年にバドミントン&スカッシュのプロ選手であったジョー・ソベックさんによって誕生しました。ラケットボールは比較的新しく誕生したスポーツではありますが、世界中の様々な年齢層から愛されています。
そんなラケットボールですが、どのようなルールと魅力があるのでしょうか。
コートのサイズ
ラケットボールのコートのサイズは、高さ6.1m、幅6.1m、奥行き12.2mで、四方が囲まれた空間で行なわれます。コートの中央付近には横に3本、縦に4本のラインが引かれていますが、これはラリー中には関係なく、サーブとレシーブの基準です。
他の競技であれば、ラインの内側などに打たなければなりませんが、ラケットボールにはそのようなルールがないので初心者でも楽しむことができます。
基本は正面の壁に打つ
ラケットボールでは、サーブとラリーで打ち合うときには必ず正面の壁に向かってボールを放たなければなりません。また、正面の壁に当たった後のボールは壁や床に当たってもよく、ワンバウンド以内に返球をする必要があります。
ただ、床に当たった場合はワンバウンドとカウントされますが、壁や天井などはノーカウントとなるので優位しましょう。
試合形式
ラケットボールは1ゲーム15ポイントもしくは11ポイントで行なわれ、3セットから5セットで勝敗を決めます。
また、ラケットボールはシングルスとダブルスがありますが、カットスロートという1対1対1対で行なわれる特殊なゲーム形式があるのも特徴です。
ラケットボールで勝つためには、正面の壁に当てつつも角度などを変えて打ちづらい方向にボールを放ち、壁や天井を利用することが重要となります。
軽量性
ラケットボールの魅力は誰でも気軽に楽しめるように、道具が軽いことです。ラケットボールのラケットは約150gから約200gとかなり軽量で、長さは約55.85cmしかありません。
そのため、老若男女問わずラケットを扱うことができ、ミートすることがそれほど難しくないのも特徴です。
また、ラケットボールに使用されているボールは、直径約6cmのゴム製でできています。そのため、返球などの際に重さを感じることがないですし、当たっても痛くありません。
ダイエットにおすすめ
ラケットボールはゴルフやテニスといった競技に比べて消費カロリーが高いので、ダイエットにおすすめのスポーツだと言われています。1時間あたりの消費カロリーは、ゴルフで200kcal、テニスで400kcal、ラケットボールで800kcalです。
また、ラケットボールは室内スポーツなので天候に左右されることなく楽しむことができ、空調設備も導入されているので快適にプレーすることができます。
ストレス解消
ラケットボールはストレス解消にも良いとされています。
ラケットボールは軽量でゴム製であることから、迫力に欠けるスポーツだと認識されがちです。しかし、ラケットボールでは初心者でも70km/h、上級者では300km/hもスピードがでるとされています。
そのため、爽快感があり、打球音も気持ちがいいのでストレス解消になるのではないでしょうか。
テニスとの違いは?
ラケットボールとテニスの大きな違いは、コートやラケット、ボールなどではないでしょうか。
ラケットボールのコートは四方が囲まれていて、壁や天井を利用しますが、テニスはそうではありません。また、ラケットボールのラケットは最大で約200gとなっていますが、テニスの場合は約250gから約340gと重量感が感じられます。
そして、ラケットボールのボールはゴム製で柔らかいですが、テニスは固く、フェルトで覆われているのが特徴です。
ラケットボールのルーツは?
ラケットボールは、上記でも説明したジョー・ソベックさんがテニスやスカッシュよりも柄の短いラケットを使用したことで誕生しました。ラケットボールはパドルに代わって爆発的に普及していき、1969年にはアメリカのセントルイスで第1回全米ラケットボール選手権大会が開催されています。
そして、ラケットボールは1979年にアメリカ全域に広まっていき、競技人口は約1,400万人、コート数は約17,000コート、クラブも約1,100個にまで増加していきました。
では、どのように日本に普及していったのでしょうか。
駐在員や留学生
アメリカ国内でプロツアーが行なわれるほど人気となったラケットボールですが、日本には駐在員や留学生などによって持ち込まれたとされています。ただ、1979年よりも前からラケットボールのコートが日本にあったと言われており、在日米軍基地に設置されていたそうです。
また、東京とこうべのYMCA体育施設にもラケットボールのコートが1面ずつ設置されており、ごく少数であったものの愛好家などもおり、そこからも普及していったとされています。
しかし、バブル崩壊後は民間のコートは閉鎖されてしまったとも言われています。
ラケットボールの日本代表選手を紹介
ラケットボールは日本国内ではそれほど知名度があるスポーツではありませんが、世界的には高い評価を受けているとされています。
実際に、ラケットボールの日本代表は2000年にメキシコで開催された世界選手権で男女総合4位という成績を残しており、個人でも活躍している選手がいるようです。
それでは、ラケットボールの日本代表選手などを詳しくみていきましょう。
清水弘史
清水弘史選手は日本ラケットボール界歴代最強選手と呼ばれており、1998年から2009年まで全日本ダブルスで8度も優勝をしています。さらに、シングルスでは2000年から2003年まで全日本選手権で4連覇を達成しました。
また国内だけではなく、本場であるアメリカでも活躍しており、2003年のUSオープンでは3位入賞など目覚ましい実績を残しています。
葉梨彩子
葉梨彩子選手は大学のサークル活動をきっかけにラケットボールを始め、JRFナショナルランキング女子シングルスで3位になったことがあるほどの実力者です。
葉梨彩子選手は2019年に行なわれた全日本選手権ナショナルシングルスで3位となり、アジア・ユーロ選手権韓国大会で6位、USオープンのエリートクラスでも3位入賞という成績を残しています。
まとめ
今回はラケットボールについて、テニスとの違い、ルーツ、日本代表選手を紹介しました。
ラケットボールとテニスでは様々な点で違い、誰でも簡単にプレーすることができるのが特徴です。ラケットボールは知名度こそありませんが、世界で活躍する日本人選手は増えてきているので、気になる人はチェックしてみましょう。